女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと
西原理恵子 角川書店
「夢なんか、そうそうかなわない。
夢をつかむことより、たとえ夢破れても、そこから立ち直ることの方が大事。
転んでもいいから、また、顔をあげる。そういう女の人になってください。」
漫画家・西原理恵子が巣立っていく娘に向けて送るメッセージ。女性が自分の足で立ち、自分の意思で生きていくために大切なことを、自らの半生を振り返りながら率直に語ります。
妻は他人 だから夫婦は面白い
さわぐちけいすけ KADOKAWA
出合って8年、ケンカなし!という夫婦の円満の秘訣を知りたいと思いませんか?
それが「妻は他人」というキーワードです。
もちろん、理解できない他人として突き放す、ということではなく、違う人間としてその「違い」を面白がりつつ尊重しあうということ。SNSでも話題の夫婦マンガエッセイです。
男が痴漢になる理由
斉藤章佳 イースト・プレス
「痴漢は依存症です」―依存症対策のクリニックで長年治療に取り組んできた著者はそう断言します。しかし、コーピング*として痴漢に手を染めてしまう背景には、根強い女性蔑視や男性が優位でなければという思い込み、認知の歪みなど日本社会の抱えるジェンダーの問題があるのです。痴漢問題の解決の糸口として必読の1冊です。
*コーピング:ストレスに対処するための行動
男も女もみんなフェミニストでなきゃ
チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ 著 河出書房新社
☆Beyonceの曲「フローレス」に引用された話題のTEDトークが本になりました!
ナイジェリア出身の作家アディーチェはフェミニストとはジェンダーについての問題を改善しようと思っている人のこと、と定義しています。
ナイジェリアでの子供時代や現在のアメリカでの経験から筆者が「フェミニスト」について考えてきた事が分かりやすく語られています。
ききがたり ときをためる暮らし
つばた 英子、つばた しゅういち 自然食通信社
建築家・つばたしゅういちさんと、妻・英子さん。ふたりの生活はドキュメンタリ映画「人生フルーツ」でも描かれ、たくさんの人を魅了しました。「自分の手で暮らしを見据えたストックをつくること。それが〈ときをためる〉ということです。」と英子さんは言います。畑や料理、織物のこと。ものや家についてなどなど、ふたりの考える「豊かな」暮らしについての本です。
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人はこうして「食べる」を学ぶ
ビー・ウィルソン著 堤 理華訳 原書房
「食べる」ことは学んで身につく「技術」だ。フードジャーナリストの著者が、最新の知見や自身の経験から食習慣について考えた一冊。特に兄弟姉妹の存在と食との関係から、「男らしい・女らしい」食べ物・食べ方といった食卓をめぐるジェンダーの問題を解き明かす「第5章 兄弟姉妹――性別とプレッシャー」は注目です。
どんなマイナスもプラスにできる未来教室
石坂 典子著 PHP研究所
誰もが無縁ではいられない「ゴミ」。父親が創業した産業廃棄物処理の会社には、「環境を守る」「資源を大切にする」という素晴らしい価値がある、と気付いた著者は、自ら社長となることを志します。信じることを伝える情熱の大切さ、ゴミという一見小さな問題から徹底的に環境と未来について考える著者の姿勢が、やわらかい語り口の中から伝わってきます。
みんなの朝ドラ
木俣 冬著 講談社
「あまちゃん」「カーネーション」「マッサン」――視聴率低迷の時期から見事に復活を遂げた朝ドラから、2010年代を中心にヒロイン像や展開を分析。かつてお茶の間のものだった朝ドラが、登場人物などを描く「○○絵」という形でSNSで楽しむものに変わっていく姿や、ニュース番組でのコメントなど、ドラマの周辺への出来事なども含めて、朝ドラの今を語ります。
――あなたの思い出の朝ドラは何ですか?――
幻の朱い実 上・下
石井 桃子著 岩波書店
昭和初期の東京。主人公の明子はふとしたことから大学の先輩だった蕗子と再会する。正反対の性格ながら強い絆で結ばれたふたりは、やがて訪れる蕗子の死までの数年間、お互いを思いあって過ごしていく。『くまのプーさん』などの翻訳で知られる著者の半自伝的作品。圧倒的な、ゆるぎない、愛についての物語です。
侍女の物語
マーガレット・アトウッド著 斎藤 英治訳 早川書房
キリスト教原理主義者のクーデターにより、女性の人権が剥奪された近未来のアメリカ。妊娠可能な女性は名前を奪われ、出産のための道具である「侍女」としてエリート層の男性の家に派遣される…。絶望的な世界で運命に抗いつつ生きる主人公の強さに心が震えます。架空の世界が舞台ですが、私たちの生きる現在を改めて考え直すきっかけになる小説です。
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13歳、「私」をなくした私 性暴力と生きることのリアル
山本 潤著 朝日新聞出版
今年6月に性犯罪を厳罰化する刑法改正が成立し、7月13日に施行されました。その際に参考人として国会で証言した山本潤さんの著書。被害に遭い、ボロボロになってしまった自分を取り戻すための、長いプロセスが丁寧に語られます。周りの人の理解がどれほど大切なことかも伝わってきます。
としまF1会議 「消滅可能性都市」270日の挑戦
萩原 なつ子編著 生産性出版
2014年、豊島区は東京23区で唯一「消滅可能性都市」に指定されました。衝撃が走る中、「私たちが豊島区を消滅させません!」と立ち上がったのが、子育て世代の女性を中心とした「としまF1会議」です。実際に11事業8800万円の予算を獲得したプロジェクトのめっぽう面白い報告書。
ヨチヨチ父 ―とまどう日々―
ヨシタケシンスケ著 赤ちゃんとママ社
『ぼくのニセモノをつくるには』などの絵本でおなじみのヨシタケシンスケさんも、初めて父親になったときには体力的にも心理的にも大変だったそうです。なりたてパパのとまどいや切ない思いが伝わってくるこのイラストエッセイは、あまりに“ミもフタもない”独特の語り口が快感です。
家を せおって 歩いた
村上 慧著 夕書房
発泡スチロールで自作した家をせおって歩く「移住を生活する」を始めた美術家が、歩きながら感じたり考えたりしたことをつづったブログが本になりました。「移住せずに生活する」私たちが想像する不便さと、村上さんが体感する不便さのギャップには、はっとさせられることがたくさんあります。読むと人生が二倍豊かになる本です。
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キャスターという仕事
国谷 裕子著 岩波書店
NHKの<クローズアップ現代>のキャスターとして、わかりやすさがもてはやされる今、一見「わかりやすい」ことの裏側にある真実を「言葉の持つ力」を信じて私たちに伝え続けた著者。常に自分の役割について考え、挑戦を続けた姿や、現場の熱意や臨場感が伝わってきて、一気に読まされる本です。
ストーカー加害者 私から、逃げてください
田淵 俊彦著 河出書房新社
「警察がもし、まったく抜かりがなく事件に対応していたとしても、被害者を救うことはできなかったのではないか」という強い思いから、著者はストーカー加害者たちへのインタビューを通してその心の奥深くまで迫ります。ストーカー被害者や加害者をこれ以上出さないための必読書。
ボーン・トゥ・ラン ブルース・スプリングスティーン自伝 上・下
ブルース・スプリングスティーン著 鈴木恵、加賀山卓朗 他訳
早川書房
「ボス」と呼ばれ、強いアメリカを象徴する男性である著者が、仕事、離婚と再婚、今も続くパニック障害やうつ病との闘いを語った本。時に「感情的に残酷になる傾向がある」自分を受け入れるまでのプロセスや、他人と関わる「怖さ」を克服しようとする姿が自分の言葉で語られ、心を打たれます。
自分の顔が好きですか?
山口 真美著 岩波書店
あなたは他人の顔が気になる方ですか? 顔を記憶するのはどれくらい得意ですか? 自分の顔が好きですか? 「顔は心の窓」であり「顔は人との関係の中にできあがる」ものだと著者は言います。もし自分の顔が好きでないのなら、その理由は顔そのものではなく、顔との付き合い方にあるかもしれません。
不時着する流星たち
小川 洋子著 KADOKAWA
海外留学している一人息子の元を訪れた母の思いをつづる『肉詰めピーマンとマットレス』。老女が死者に履かせるために編んだ靴下が、子守をするシッターの足に収まる『手違い』…。著者独特の静かな筆致の物語と、着想の元になった実在の人物や出来事が並べられた、不思議な味わいの短編集。
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音の記憶 技術と心をつなげる
小川 理子著 文藝春秋
仕事のプロジェクトが解散し、失意の中で「会社にいても君はトップにはなれない。アメリカでデビューすれば絶対に成功する」と誘われた著者。今はパナソニックの役員であり、国内外で評価されるジャズピアニストとなった彼女を、人生の岐路で導いてきたのは技術と心をつなぐ感性でした。
ディズニープリンセスと幸せの法則
荻上 チキ著 星海社
『アナと雪の女王』を中心に、1937年の『白雪姫』から現在までのディズニー映画のプリンセスたちの「夢」や「幸せ」の変化をたどっていきます。恋人は王子なの? 恋に落ちるのはひとめぼれで? そもそも恋をするのが幸せなの? あなたの思い描く幸せなプリンセスはディズニー映画の中にいますか?
ブルマーの謎 <女子の身体>と戦後日本
山本 雄二著 青弓社
1960年~90年代の女子の体操着だった「密着型ブルマー」。今思えばなんとも恥ずかしい姿のブルマーが、なぜあれほど広まり、定着し、消えていったのか。そこからは中体連やメーカーとの関係、東京オリンピックという時代、さらに「道徳的意味合い」まで読み取ることができるのです。
ふたりからひとり ときをためる暮らし、それから
つばた 英子、つばた しゅういち著 自然食通信社
「いま私たちが使っているものはすべて『借りている』ということになっている」「ひとつひとつ、ときをためて集めてきたものは、あとの人へとつないでいってほしい」。ロングラン上映となった映画『人生フルーツ』で描かれた夫婦の生活を、聞き書きと写真でたどります。
かもさんおとおり
ロバート・マックロスキー作 わたなべ しげお訳 福音館書店
ボストンの川で子育て中の、かものマラードさんとマラードおくさん。ヒナが大きくなったので公園に引っ越しすることにしました。街なかを8羽のヒナを連れての大移動。さあ、無事に公園までたどり着けるでしょうか・・・
DVDも新たに入りました。あわせてご覧ください。
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