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池内 比呂子(いけうちひろこ)さん  (2005年12月取材)

【ロールモデル】
ロールモデルとは

株式会社テノ.コーポレーション 代表取締役社長

次の世代に残していくために、さまざまな活動を展開

経営の面白さに魅せられて

 池内さんは、短大卒後約10年間OL生活をしていました。26歳で結婚しましたが、念願の子どもに恵まれず「何か夢がほしい。育児に変わるやりがいのあるものを見つけたい」という想いが募っていきました。漠然とした思いで仲間数人と始めた弁当給食事業で、お客様に喜んでいただける喜び、経営の面白さを知ります。同時に「本格的に経営がしたい」という思いが強くなり、「子供のように長年かけて育てていくに相応しい事業」を探し始めました。
 「時代のニーズに合っていて、リスクが少なく、女性であることを生かせる仕事」少子化というキーワード、そして規制緩和によって成長し始めた人材派遣業にある時目がとまりました。アイデアが浮かんだ池内さんは早速新聞で見つけた福岡市男女共同参画センター“アミカス”の「女性の起業支援セミナー」に参加し、東京、大阪などでの同業者調査を経て1999年に起業しました。

経験とネットワークを生かして

 育児や家事、介護という分野はこれまでの経験や女性のネットワークが生かせる可能性の大きい分野でした。「事業には「人・モノ・カネ」が不可欠ですので、当時資金の借り入れの点でいうと、女性は男性よりも信頼が得にくく不利な立場にありました。現在は女性起業家を応援する動きが積極的に起こっていますが数年前までそのような制度はほとんど整っていませんでした。そのような中で企業を育て上げられた池内さんは、「女性だからやっぱり○○○」と言われることを極力減らし、「女性なのに○○○」と言われることを増やす努力を続けてこられました。

仕事=社会貢献

 「働く女性のライフステージを支援する」というコンセプトが表す通り、池内さんは「女性も能力を発揮できる社会づくり」に尽力されています。「会社の器は社長の器といわれるように、自分を研鑽し続けることで会社を大きくし、同時に女性にとっても男性にとっても幸せな社会づくりに貢献したい」。そう語る池内さんの活き活きとした表情は仕事のやりがいの大きさを物語っていました。

女性はもっと社会人化せよ、男性はもっと家庭人化せよ

 「男女共同参画社会とは、成果主義の中で能力が正当に評価される社会。性別に関係なく能力を発揮できる環境のある社会のこと」と力を込めておっしゃいました。「管理職に女性が少ないのは機会が与えられないことだけが問題なのではなく、キャリア志向の女性が男性よりはるかに少ないこともあげられます。働きたい女性もいれば、家庭に入りたい女性もいる。その選択ができなかったことが問題なのであって、「それを選択できる社会」が目指すべき社会。女性は自分で自立して食べていく意識が必要で、男性は家庭の仕事も自分の仕事であるという意識が必要なんです。つまり『女性はもっと社会人化せよ、男性はもっと家庭人化せよ』ということです」。

これからの夢とメッセージ ~これからの育児、家事代行のあり方~

 家事や育児のアウトソーシングは、仕事のためだけでなく夫との時間、子供との時間確保のためにも利用されるようになって来ました。育児、家事代行のあり方も時代と共に変わってきており、テノ.コーポレーションでは自分に最も適した利用ができるようにさまざまなメニューが用意されています。「女性も活躍できる風土、そしてよりよい育児環境を作りたい」。すべてのサポート体制は池内社長の温かい優しさから生まれています。
                                    (2005年12月取材)

プロフィール

長崎県大村市出身。
1999年7月に(株)グレース福岡設立。
2005年(株)テノ・コーポレーションに改称。
事業内容は、家事・育児の派遣サービスや保育施設の委託運営などさまざまな育児生活支援コンサルティング。
「働く女性のライフステージを応援する」というコンセプトのもと積極的に育児問題に取り組む会社の一つとして、近年より一層注目を集めている。

 

 


 

 

 


キーワード

【あ】 【子育て支援】 【福祉】

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