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大学連携・若年者スタート応援事業(福岡地区) シリーズ 働くを考える vol.2 「福岡で働く、育てる、学ぶ」(連続6回・グループワーク) 

 講師の福岡大学人文学部教育・臨床心理学科准教授 寺崎里水さんは、上野千鶴子(社会学者)の著書『女ぎらい―ニッポンのミソジニー』を引用し、日本の社会が男女不平等であることについて次のように説明されました。     
男性は性的主体で女性は性的客体、男性は選ぶ側で女性は選ばれる側である。そのため、男性は男性集団の評価を気にして自分を作り上げるが、女性は「モテカワ系」など女性が女性を「かわいい」と評価し男性に選ばれるように自分を作りあげていく現実がある。男性に選ばれることで経済的基盤や居場所を得る女性は圧倒的に弱い存在で、なおかつ客体の価値が「若さ」にあることも女性を苦しくしている1つの要因である。一方、選ばれる存在だと思っていない男性は、結婚できないのは良妻賢母型の女性がいないからとか、自分の仕事が見つからないのは生意気な女が増えて俺の居場所を奪ったからなど、選択がうまくいかないときに負け惜しみを言う傾向がある。男性は主体として生きるように育てられているが、女性は、人生の途中から主体的に生きるかどうかを決意し覚悟をしなければならない厳しさがある。
この説明を踏まえ、議論のテーマとして、「キャリア形成」と「努力の方向性」について考えて欲しいと論点を提示されました。選ばれるための頑張りは、男女平等にはならない方向への努力ではないか、努力の先に何があるのかに気付くことが議論の目的でした。
学生の議論は熱心で、「女性は化粧していないと男性からも女性からも批判される。」「男性に選ばれて結婚し、そこにしがみつく生き方しかできない女性の生活は苦痛。選ばれる側が必ずしも幸せとは限らないと思う。けれど、選ぶ側には責任が伴う。選ぶ側、選ばれる側、どちらもプラスマイナスがある。」など、率直な意見が発表されました。

    タイトル「外で働くということ① 」 福岡市立婦人会館あいれふ8F視聴覚室
    開催日時 2013年10月17日(木)

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