昨年に引き続き、起業をめざす女性のためのセミナーを10月18日(水)、クローバープラザのセミナールームABで開催しました。
午前中は、福岡県中小企業家同友会会員と日本政策金融公庫職員による、起業個別相談には7名の方が参加し、40分間の持ち時間をフルに活用して、「資金調達の具体的な方法」や「ターゲットの絞り方」など、それぞれの疑問点を次々と投げかけ、中身の濃い相談会となりました。「このような無料の個別相談で、実際の経営者の方々の話が聞けるのはとても貴重で助かります」という嬉しい言葉も寄せられました。
午後からの講演では、現在県内に24時間保育園を経営している(有)ブランチェスの代表取締役の権藤光枝さんをお迎えして、「妥協しない、あきらめない!想いをカタチにするために」と題してご講演いただきました。21歳で元夫の借金を背負わされたご自身のシングルマザーとしてのご経験から、「安心して預けて働くことができる」ことをモットーに、開園当初はご自分のお子さん含めて3名の園児さんで始めたそうです。それでも子どもと一緒にいられる幸せや“子どもたちにとって、親にとってこんなサービスがあったらいい”と思うことを自由に発想して実現できる喜びを感じる日々だったようです。
その後のパネルディスカッションでは、旅行会社、ウェディングプランナーを経て、ウェディングドレスのデザイナー&ショップ経営に転身した(株)ブレンダの代表取締役の佐野桜子さんと、大手一般企業を出産で退職した後、ご自身を含め多くの能力ある女性が社会で活躍できていない現状を知り、何とかしたい!という思いから、女性の再就職を支援するNPO法人を立ち上げたNPO法人ママワーク研究所理事長の田中彩さんを加えて、ディスカッションしました。
佐野さんは、デザインなどの知識が全くない状況であったにも関わらず、ご自身が感銘を受けた遠く離れた町のデザイナーさんの元へ出向き、果敢にチャレンジして技術を磨いていった様子や、出産により一時現場から離れ、経営に大きく影響を及ぼしたときでも、「お客様のために、気に入ってもらえるものを提供したい」という熱い想いをスタッフと共有し、仕事の割り振りを考えスタッフを育てることで、乗り切ることが出来たというお話は、参加者に勇気とやる気を呼び起こしたようでした。
また田中さんは、子育て中の母親の多くが「働きたいけれど、子どもが小さいうちは“短時間や近場で”などのライフステージに合わせた働き方ができない」ことを悩んでいて、優秀な人材が全く社会で活用されないことは、大きな損失であり何とかしたいという想いから起業したことを話されました。具体的には、家庭と仕事を両立するために“優先順位をつけて大事なものは絶対やりとげる”“最初は自分への投資は必ず必要。金額を決めて、ここまでは躊躇せずに、使い切るくらいの気持ちで”やり通すことの重要性を話されました。
パネリストの皆さんはそれぞれの想いだけにとどまらず、とても具体的で実践的なアドバイスをしていただき、20代~60代の74名の参加者の皆さんは、最後の名刺交換&交流会まで有意義な時間を過ごすことが出来たようです。
タイトル | 「夢で終わらせない!本気で起業をめざすあなたへ」 |
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開催日時 | 2012年10月18日(木) |