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第4回 働く女性のためのあすばるサテライト講座

最終回となった第4回働く女性のためのあすばるサテライト講座は、アクロス福岡 円形ホールで、宇宙主夫・山崎大地さんを講師に迎え「宇宙主夫 妻と娘と夢を追いかけて 家族で叶えた宇宙への夢」をテーマにご講演いただきました。
 
山崎大地さんが、これまでに経験してこられたことは、まさに日本の女性の多くが結婚後に仕事を続けていく中で悩む「仕事と家庭の両立」のお話でした。

 結婚後、夫の仕事の都合(海外赴任・転勤など)で、妻は仕事を辞めざるを得なくなり、自分の夢を一旦あきらめる選択に迫られます。仕事か家庭かどっちを優先するかという選択。山崎さんは、本当は仕事を続けたかったという山崎さんは、妻直子さんが宇宙飛行士としての夢を叶えるまで、自分の夢をあきらめ、家庭を選択するという苦渋の選択をされました。

 そして、男性が家庭に入り、家事・育児に専念することは、日本の慣習からくる偏見、共感出来る男性の存在がいないという孤独感、予測できない直子さんの訓練スケジュールなど、様々な不安から、鬱病や、自殺未遂など、想像を絶する経験をされたそうです。

 そんな中でも、娘さんや日本にいる両親の言葉が、心の支えとなり、死ぬ気になれば何でもやれると開き直り、縛られた環境の中で、自分の出来ることを見つけ、アメリカ永住権取得や、会社設立など、様々なことにチャレンジしてこられたとのことでした。

 講演の最後には、ワーク・ライフ・バランスについてお話しがあり、日本は、まだまだ「男は仕事 女は家庭」という固定的役割分担意識が根強く残る社会。その意識にとらわれている女性が結婚後に仕事を継続すれば、家事・育児の部分が上積みされて、オーバーワークになってしまいます。これまで、女性だけが担っていた家事・育児の部分を、働き過ぎている夫が、仕事の割合を減らし家事・育児を担うようになれば、お互いが仕事と家庭をちょうどいいバランスで両立出来るようになると、グラフを使って分かりやすく解説されました。育児は、母親が母乳を与えること以外は、父親でも出来るということ、育児も介護も女性だけではなく、家族で協力しながら担うことが重要だといくことを、山崎さんの体験談から実感することができました。

 日本の企業においては、育児休業取得がマイナス評価と捉られがちです。山崎さんは、育児休業の期間を、休暇という捉え方ではなく、研修や訓練の場と捉え、職場に復帰したときには、プラス評価をすべきではないかと話されました。

 参加者の皆さんにとって、山崎さんの経験談から、日本の社会制度、慣習、夫婦のあり方、自分の生き方、そして、将来の夢を考えるいい機会となりました。

    タイトル宇宙主夫 妻と娘と夢を追いかけて 家族で叶えた宇宙への夢
    開催日時 2012年2月23日(木)

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