シンビジウムが咲きました。この冬の寒波を甘く見ていたせいで、多くの花芽を凍えさせてしまいましたが、残った花芽数本がきれいな花を咲かせました。エビネランも咲きました。これも、草取りのときに花芽を折ってしまって、1株だけ咲きました。
お変わりありませんか。
山笑う季節になりました。登山が趣味の方もおられると思いますが、今日は国際会議の「山」のお話です。
5月19日から広島で「G7広島サミット」(先進7か国首脳会議)が開かれます。
G7サミットは、フランス、アメリカ、イギリス、ドイツ、日本、イタリア、カナダの7か国の首脳にEUが加わって、世界経済や国際社会のさまざまな重要課題を議論する会議です。
各国が順番に議長国をつとめることになっており、今年は、日本が議長国をつとめます。ちなみに、前回日本が議長国をつとめたのは2016年の「伊勢志摩サミット」です。
この「サミット」とは「山の頂上」という意味です。
サミットを成功させる、つまり山の頂上にたどり着くためには、入念な準備が必要ですが、サミットの準備をする側近の人たちは、ヒマラヤ登山の案内人と同様に「シェルパ」と呼ばれています。
さて、「G7」に関連する、「W7」というのをご存じですか。
「W7」は、「Women 7」のことで、G7に女性の視点からの提言を行う組織のことです。
G7やG20といった国際会議において、政府が行う会議の議論や決定に自分たちの考えを反映させるために、課題を投げかけたり提言をしたりするなどの働きかけを行うさまざまなグループが結成されています。
これらのグループは「エンゲージメント・グループ」と呼ばれ、W7は、G7のエンゲージメント・グループの1つです。
G7のエンゲージメント・グループには、ほかにも、「B7」(ビジネスBusiness)、「C7」(市民Civil)、「S7」(科学Science)、「Y7」(若者Youth)、「P7(Pride 7)」(LGBTQI+)などがあります。
W7は、ジェンダー平等と女性の権利に関する課題をG7の議論に反映させることを目的として、女性団体や市民社会組織で構成されています。
W7が初めて結成されたのは、カナダが議長国をつとめた2018年のサミットからで、前回2022年の開催地であるドイツのW7から、今年1月に、日本に引き継がれました。
「W7ジャパン」では、グローバル・サウスや若い世代の参加を重視しながら議論を重ね、4月16日に、男女共同参画・女性活躍担当の小倉將信大臣を迎えて「W7サミット」を開催し、提言(「W7コミュニケ」)を発表しました。(W7サミットには、会場とオンラインで400人が参加し、私もオンラインで参加しました。)
そして、翌4月17日に、W7の代表者が岸田総理を訪問し、W7コミュニケを手渡しました。
W7コミュニケは、「ジェンダー平等を中心に据えた平等で公正で平和な未来は、すべての人に恩恵をもたらす未来である」としてG7の首脳がW7ジャパンの提言に耳を傾け、その内容がG7の議論と宣言にしっかり反映されるよう求めています。
「W7コミュニケ」はこちら。
コミュニケは、いろいろなテーマにまたがっていますが、すべてを横断するテーマとして、「交差性」と「複合性」という観点があります。
「交差性」というのは、性や人種、民族、障害、階級など様々な差別・不平等が組み合わさることによって現れる状態で、差別の座標軸の交差といってよいと思います。
そして、交差によって複数の不平等の形態がお互いを強化することになるため、差別が複合して不平等を強化することがないように、いろいろな不平等を同時に分析し対応しなければならない、ということがポイントです。
「交差性」の観点は、国際会議だけでなく、私たちが地域の施策を行う上で、誰も取り残さないようにするために、考慮すべきキーワードではないでしょうか。
さて、今年は、5月19日~21日のG7広島サミットのほか、外務大臣会合、農業大臣会合、保健大臣会合など各大臣の会合も開かれます。
男女共同参画・女性活躍担当大臣会合は、6月24日~25日に日光で行われます。
小倉將信 男女共同参画・女性活躍担当大臣は、自身のツイッターで、「G7の公式エンゲージメントグループのひとつであるW7サミットに出席し、祝辞を述べると共に、若手参加者と短いトークセッションを行いました。グローバルサウスからの参加者も含む、W7の熱意と熱気を6月の栃木県日光G7男女共同参画・女性活躍担当大臣会合の成功へとつなげていきたいと思います」(4月16日)と述べています。
また、他の大臣会合においても、ジェンダーの視点を取り入れた議論が重要であるということが共有されており、これから開催される大臣会合においてもジェンダーの視点での議論を行うべく検討が進められています。
(G7サミットと各大臣会合におけるジェンダー主流化の取組状況に関しては、4月27日に開催された国の男女共同参画会議に資料が提出されていますので、詳細はこちらをご覧ください。)
今年は、Act locally のためのThink globallyを身近に体験できる年です。いろんな情報やニュースを是非ご覧いただきたいと思います。
終わりは、マイ農園だよりです。
今年は鳥に食べられる前にすっぱいサクランボを収穫して、サクランボジャムをつくりました。昨年柑橘類は大凶作でしたが、今年はたくさん花が咲きました。近くに行くと花の香りがとても心地よいです。
ではまた。 (2023.05.04)