クジャクサボテンが咲きました。優雅な素敵な花です。白い花はオオヤマレンゲ。この花も私の大好きな花です。オオヤマレンゲは「天女花」とも書くそうです。確かに、気品のある美しい花です。
お変わりありませんか。
清少納言の『枕草子』中に、「星はすばる。ひこぼし。ゆうづつ。」という一文があります。
星といえば「すばる」がよい。ひこぼし、宵の明星もいいですねえ、と言っています。
清少納言が一番にあげたこの「すばる」は、1個の星ではなく、「プレアデス星団」とも呼ばれる星の集まりです。肉眼で見ると、6~7個の星が1か所に集まって見えます。
昔、「集まって一つになること」を「統ばる(すばる)」と言っていたので、この星々の集まりが「すばる」と呼ばれるようになったということです。
福岡県男女共同参画センターの愛称の「あすばる」は、「すばる」の語源である「統ばる」と「明日」を組み合わせたものです。
「あすばる」は、福岡県の男女共同参画の拠点として開館したので、明日の男女共同参画社会に向かって、みんなで集まって一つになって進んでいこう、という思いが込められたネーミングです。
多くの人たちが「あすばる」を拠点に学びや交流を深めるとともに、地域でまちづくり活動をしていますが、私は、これまでのコラムで何度も指摘しているように、地域の人たちの活動、特に女性の活動は、外からあまり「見えない」と思います。
男女共同参画社会の形成のために、長年、地道に、しかし重要な活動をしているのに、見えないのが現状です。それを見えるようにしようと開設したのが、「地域のすばる」というコーナーです。
「地域のすばる」には、男女共同参画社会の形成につながる活動をしている団体を登録していただき、その活動を検索できるようにするとともに、「あすばる」が順次団体を取材し、その取材記事もホームページに掲載するようにしています。
私は、以前、女性の地域活動を調査したことがありますが、地域にはいくつものグループ・団体があり、女性は1人でいくつもの団体に所属して活動をしています。福祉、PTA、まちづくり協議会、町内会・自治会、募金、子ども会、消費生活、国際交流、食育、保健、環境保護、などなど。
女性の活動は多彩で重層的、また地域の隅々まで広範囲にわたります。これらの活動を通した女性のネットワークには目を見張るものがあります。女性は財産です。
しかし、これらの財産が見えないのです。行政は審議会に入ってもらう女性人材がいないと思い、女性自身も自分たちが人財だと思っていない場合が多くあります。
現在、「地域のすばる」には48団体が登録しています。
女性団体の皆さんには、「地域のすばる」を利用して、自分たちの活動の参考にするだけでなく、交流をする、視察に行く、連携をして新たな活動を行う、といった次の活動につながっていただければと思っていましたが、もうその動きも出ています。
行政の皆さんには、まちづくりにおける連携団体を探す際の参考にしていただきたいと思います。
まだ、登録をされていない団体の皆さんには、自分たちの活動の歴史を見直すきっかけにもなると思いますので、登録をご検討ください。登録については、こちらをご覧ください。
5月31日(水)14:00~15:00に「もっと知りたい 地域のすばる」をテーマに、オンラインでサロンを開催します。サロンには、「地域のすばる」登録団体の皆さんによる活動PRの時間も設けますので、是非ご参加ください。
さて、私は「あすばる」センター長の任期を終え、5月31日付で退任いたします。
これまでご支援くださいました多くの皆様に心からお礼申し上げます。
私が担当してきた「センター長コラム」も今号が最終回です。
長い間お読みいただきありがとうございました。
男女共同参画は私のライフワークですので、退任後も男女共同参画に関わっていく所存です。
男女共同参画社会基本法の第2条に男女共同参画社会の定義がありますが、そこには、「男女共同参画社会」ではなく「男女共同参画社会の形成」とあります。
「形成」という文言を入れたのは、男女共同参画がある時点で達成できたとしても、それをずっと維持していかなければならないという意味だそうです。つまり、男女共同参画社会の形成は、「いつまでも、いつまでも」続けていかなければならないということなのです。
男女共同参画社会づくりの活動の中で、また皆さんとお会いできることを楽しみにしています。
終わりは、いつものマイ農園だよりです。
ポポーに実がなりました。ポポーはねっとりとした食感の、甘い南国系の香りのする果物で、私の大好きな果物ですが、食べごろは皮が黒ずむため、市場にほとんど出回りません。まだ3センチほどの小さな実ですが、大きくなるのを楽しみにしています。
ブドウのシャインマスカットが初めて実をつけました。実りの秋が楽しみです。
ご愛読ありがとうございました。
皆さん、どうぞ、お元気で。
では、ごきげんよう。 (2023.05.29)