あけましておめでとうございます
今年トップの写真は、新春を寿ぎ、紅白の「マンリョウ」にしました。また、昨年の不安な暮らしが平穏な日常に転じるようにとの願いを込めて、「難を転じて福となす」という縁起のよい植物とされる「ナンテン」の写真も掲載します。
元旦の夜は、ウィーン・フィルのニュー・イヤー・コンサートを楽しんだ方も多いと思います。
今年のニュー・イヤー・コンサートは、長い歴史の中で初めて無観客で行われましたが、90か国以上の国々にテレビやラジオで中継されたとのことです。また、オンライン拍手システムが導入され、世界各国から事前登録した7,000人が拍手を送りました。
私もテレビで見ました。巨匠ラッカルド・ムーティ指揮の素晴らしい演奏とオンライン拍手に感動したのはもちろんですが、ウィーン・フィルの楽団長や事務局長ほか関係の皆さんが、コンサート開催にかけた思いと行動を語った映像にとても感動しました。
オーストリアでは、昨年3月から、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、劇場での演奏会禁止や都市封鎖などが行われ、演奏活動ができない日が続きましたが、「楽団の存在意義は演奏を続行すること」を共通の認識に、感染予防と演奏継続の両立について徹底した議論と対策を行って、演奏活動が再開でき、今年のニュー・イヤー・コンサートの開催につながったということです。
「あすばる」も同様に、昨年2月下旬から、多くの方々が一堂に会する講座や研修会を開くことができず、年度末の「元気塾成果報告会」の中止、新年度の元気塾の募集中止など、「あすばる」が地域の皆さんとつながる事業は大きな制約を受けました。
しかしながら、昨年は、日本の男女平等の法体系を変えるきっかけとなった「女子差別撤廃条約」の批准から35年、男女共同参画社会基本法制定へ向けて動き出す機運をつくった第4回世界女性会議(北京会議)から25年という歴史的な記念の年であったことから、男女共同参画推進の拠点である「あすばる」が男女共同参画推進の活動を停止するわけにはいかないという思いで、事業を継続する方法を皆で議論しました。
その結果、インターネットを利用した新しい形の事業展開に舵を切り、成果を残すことができました。
特に、11月にオンライン開催した「あすばる男女共同参画フォーラム2020」では、「あすばる」ホームページに開設した特設サイトから、あすばる主催の講演会や前日祭だけでなく、県民の皆さんが企画したイベントを配信し、配信期間中には4,000人を超える方々にご視聴・ご参加をいただきました。
県民企画事業の数は例年よりも多く、内容も、パネル討論、ワークショップ、寸劇、音楽会などバラエティに富んでいました。また、参加者・視聴者は、遠方にお住まいの方など、初参加の方が多かったのが特徴で、参加しやすい、講師の顔がよく見え、身近に感じたという感想も多くいただきました。さらに、配信期間延長のご要望もいただき、現在再配信中です。ありがとうございました。
新しいチャレンジは、新しい活動のあり方を示唆してくれた気がします。
今年の「あすばる」の事業も、現在の感染状況を勘案して、当面、オンライン主体で行うことを考えています。
昨年初めて開催した「あすばる大交流会」も、今年はオンラインで開催します。
この交流会は、地域で活動をしている団体や自治体の皆さんが一堂に会して、情報を交換し、これからのまちづくりや団体活動の参考にしていただくというコンセプトで企画したものです。
今年は、実際に一堂に会することはできませんが、オンライン版の「一堂に会する」チャレンジをしてみたいと思っています。
開催日時は、2月28日(日)14:00~16:30です。近く、参加者募集を開始しますので、是非ご参加ください。
今年は、「あすばる設立25周年」という記念の年です。
昨年末に閣議決定された「第5次男女共同参画基本計画」には、その「推進体制の整備・強化」の項目中に、「男女共同参画センターは、女性に寄り添った相談対応や男女共同参画に関する情報発信を行うとともに、男女共同参画の視点から地域の様々な課題を解決するための実践的活動の場として、また、地域における女性リーダーの育成や男女共同参画・女性活躍のために意識改革・人材ネットワークの拠点として、地域において男女共同参画を推進するための重要な役割」を担っているとして、「地域における男女共同参画センターの強化」が掲げられています。
四半世紀にわたるあすばるの歴史の中で、今ほど自由な活動が制約される時期はなかったと思いますが、「あすばる」は、男女共同参画社会づくりの活動の拠点として、歩みを止めず、その使命を果たしていきたいと思います。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
終わりは、恒例のマイ農園だよりです。
先祖代々の繁栄を願うとされる「ダイダイ」が今年はたくさん実りました。少しずつ収穫しています。
ふきのとうの赤ちゃんが芽を出しました。「春よ来い!」
ではまた。 (2021.01.03)