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【センター長コラム】元気塾  (2018年7月24日配信)

 7月の豪雨による災害で被害を受けられた皆様に心よりお見舞い申し上げます。また、猛暑の中、復旧活動に携わっておられる方々のご健康と、被災地の一日も早い復興を祈念いたします。

 福岡県では被災された方々を支援するための災害義援金の募集を行っています。また、あすばるも会員となっている全国女性会館協議会では、被災者の皆さんを応援・支援しているセンターに送るための活動支援金を募集しています。皆さまのご協力をお願いいたします。

 

 近年わが国では、毎年のように大規模な自然災害が発生し、多くの尊い命や、家や田畑などの財産が失われています。

 今日当たり前にあるものが明日必ずしもあるとは限らないということや、何気ない日常や普段どおりの生活がいかに大切かということを改めてかみしめるとともに、災害時に私たちはどのように対処すればよいのかを常日頃から頭に入れシミュレーションしておかなければならないということを強く感じます。

 

 

 あすばるでは、地域において女性が活躍し、女性の視点や意見を活かした地域活動を推進するために、平成28年度から女性のエンパワーを目的とする「女性による元気な地域づくり応援講座事業【通称:元気塾】」を実施しています。元気塾は、地域の女性団体と市町村の男女共同参画センター・市町村の担当課が実行委員会を結成し、それぞれの地域が抱える課題を解決するため、地域の女性を対象に、「現状を分析し課題を抽出する力」、「調整力」、「情報発信力」など地域活動の実践力を高める連続講座を企画・実施するもので、あすばるは、財政的な支援と運営の協力を行っています。

 

 28年度は5団体が、29年度は6団体が塾を実施し、今年は8団体に実施をお願いすることを決定しましたが、各団体が設定する課題には、毎年、「防災」が含まれています。

 今年は、2つの団体が防災をテーマにしています。1つは、昨年7月の集中豪雨で多くの犠牲者が出た朝倉地区の「『手をつなごう朝倉防災プロジェクト』あさくら元気塾実行委員会」による「実践!命を守る防災力講座」です。朝倉市・筑前町・東峰村と連携して、地域コミュニティの再生と絡め、ふるさと復興へのエネルギーにするために実施するもので、被災した地域だからこその、昨年の経験を踏まえた、新たな防災に向けての連続講座が企画されています。

 もう1つは嘉麻市の「みんな(男女)でできる防災実行委員会」による「男女共同参画で支える防災嘉麻市!よかね~」です。嘉麻市は朝倉市と隣り合わせに位置し、昨年の朝倉地区での豪雨災害を他人事と思えずに今年の元気塾を準備してきたもので、嘉麻市役所では男女共同参画課だけでなく防災対策課が強力な後押しを行っています。


 (避難所運営ゲームHUGを使った研修会)

 災害予防、避難所運営、復旧活動など、多くの場面で女性の視点は重要です。今回の豪雨災害を受けて、内閣府は、男女共同参画の視点からの避難所運営等の災害対応に関する通知を出し、平成25年度に内閣府が作成した「男女共同参画の視点からの防災・復興の
取組指針」や避難所チェックシートの活用を求めています。被災を免れた地域の皆さんも、これらを一読していただければ幸いです。

 また、28年度の元気塾で防災をテーマに連続講座を実施した「男女共同参画ネットワーク春日」では、その後も「避難所運営ゲームHUG」を使った防災研修を行っています。春日市内だけでなく、他の地域の研修依頼も受けているとのことで、元気塾がこのような形で二次的な成果を上げていることをありがたく思います。

 

 今年も順次元気塾が開講されていきます。多くの女性の皆さんが元気塾を契機に、地域づくりの主役として活躍され、地域がより元気になることを祈念しています。

 

                                                                                               (2018.07.24)


 

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