今年度のテーマ「男女で築く新成長戦略~働く、育てる、支え合う~」に沿った企画で、9つの団体が、講演やシンポジウム、ワークショップなどを実施し、その内容を各団体の皆さんからご報告いただきました。
「こづかいゲーム」はカードを使った親子参加ワークショップ形式の体験型ゲームです。親子45名の参加があり、今年は「お父さんと子ども」の参加者も目立ちました。子どもたちは自分で考えて欲しいものを買ったり、こづかい帳をつけたり真剣に取り組んでいました。保護者は金銭教育の大切さを実感していた様子でした。また、こづかいゲームの前にはNPO法人福岡ジェンダー研究所から倉富史枝さんを招いて小学校低学年向けの男女共同参画についての講座をしました。学校や日常生活ではあまり意識することのない「男らしさ」「女らしさ」について子どもたちも考えることができました。
昨年産後ケア施設を小郡市に開設し初めての参加でした。核家族化、女性の社会進出、高齢化により子育ての知恵の伝承がなされなくなり、母親が孤独な子育てとなっている現状があります。
母親を笑顔にする為に父親に何が出来るのかを皆さんと考えました。講師にファザーリング・ジャパンの吉村伊織さん、森島孝さんをお迎えしました。父親が家族と関わるヒントをお伝えし、グループにてパートナーにしてほしい事・してほしくない事を出し合いました。お互いの意識の違いを改めて発見し、男女共に家事・育児を支え合っていく為にはお互いを理解することが何よりの近道であるとの気づきが得られました。
今回で15回の参画となりました。先ず、福岡県男女共同参画審議会会長野口郁子さんの講演、「男女がともに輝く地域社会を!」をテーマに、福岡県の男女共同参画白書からのお話・地域における女性活躍推進事業など県の取り組み、状況などについてお話いただきました。首長をお迎えしての講演は、春日市長井上澄和さんより「住みよさ発見!市民都市かすが」のテーマでお話いただいた後、あすばる前館長中嶋玲子さんをお迎えし、市長との対談でコーディネートしていただきました。180名の予定席をはるかに超え活発な意見・質疑応答の中、時間延長で終え当会の実施目的が果たせたと思います。講演の合間の、春日市のじょなさんクラブのメンバーによる合唱と市民の方の歌にマッチした映像も好評でした好評でした。
女性が無権利状態の時代、女性は1人の人間ではなく嫁・妻・母としての役割のみ求められる時代に、自分らしく生き、社会と深く関わり女性の解放と社会参画への道を切り開いた人たちが居たことを知り、先輩達が勝ち取った選挙権が現在政策決定に活かされているか村岡花子の時代に遡り現在を検証しました。会場は満席で、若い女性も数人参加してくれました。「男女差を感じたとき、あきらめるのではなく何回も繰り返し言うことが大事なんですね」「女性の選挙権がもっと前からあったなら戦争は起さなかったかも」「若い人たちが大事に行使してほしいね」などの意見が寄せられました。
セクシュアル・マイノリティについては、なかなか理解しにくいテーマのようです。そこで当事者から学びを!とお二人の方からお話しをお聞きしました。
LGBTとはどのようなものかなども詳しく説明され、当事者として、どれほど生きにい社会を生きてきたか話され、そして今は幸せですとの言葉に胸打たれました。
アンケートには、如何に無知であったか、知らぬ内に他者を傷つけていなかったか、固定概念を捨てたい、共に認め合いたいなどの声が多く寄せられました。
男・女で無く、その人らしく生きる社会をみんなと一緒に作っていきたいと思います。
基調講演として、放送大学福岡学習センター所長の菊川律子さんに「男女共同参画と教育の課題」をテーマにお話をしていただきました。さまざまなデータをもとに、少子化・高齢化・グローバル化等々、我が国を取り巻く危機的状況の中で、自立・創造・協働の理念を基に、今後の社会は男女共同参画と生涯現役が求められること、女性の大活躍推進は女性の人権尊重の観点が必要であることなど、示唆に富むお話でした。事例報告では委員2名が「男女で異なる取り扱い(料金の違いなど)」の問題や「女子差別撤廃条約の課題」について報告し会場との意見交換を行いました。
DV・性暴力被害当事者の多くが声をあげられない現状を踏まえ、講師の三隅順子さんから、暴力の背景にある二次被害や法律の問題、医療現場における支援の再現映像等を通してDV・性暴力の実情や課題について丁寧に、且つ、枠に捉われない講師の生き方も織り交ぜながら説明をしていただきました。熱心に聞き入る参加者から、「性暴力について出来ること考えたい」という感想が多く寄せられました。正しい知識を得ることが暴力への問題意識を持つことに繋がり、それぞれの立場で当事者に寄り添うことを参加者に考えて貰えたのではないでしょうか。講演が互いを尊重し合える社会作りを考える機会になったと思います。
福岡県女性活躍のフロントランナーである会の代表顧問3名に登壇いただく企画としてあすばる前館長中嶋玲子さんと福岡県前副知事稗田慶子さんによる講演、まどかぴあ館長林田スマさんコーディネートによるパネルディスカッションを開催しました。パネリストも翼の会員で現前市町会議員5名の方々でしたが、会の豊富な人材を活かした企画と組織力を活かした広報を努力工夫した結果271名という満席に近い参加者があったことに参画の意義を感じました。また、女性海外研修事業「女性研修の翼」31年間の継続と事後活動団体である本会継続の功績を確認、何よりも一人ひとりが女性参画拡大にむけて出来ることをしていこうと思う企画となり、主催者としての目的が達成されたと嬉しく思います。
県警中央少年サポートセンターの坂田翠さんによる「子どもたちのこころの動き」という講演は大人として考えさせられるものがありました。非行をおこす子どもたちは大人から見ると、単純に困った子と見えがちだが、その問題行動は子どものSOSのサイン。子どもの自尊心・自己肯定感・有用感を育む事が大切だという言葉が印象的でした。その後、学習支援事業に関わっている講師の方々から体験発表があり、子どもたちの事を心から考え、熱心に指導されている事に感謝の気持で一杯になりました。
私たちは大変厳しい状況の中で、日々過ごしていますが、多くの方々の支えがある事も忘れずに、これからも頑張っていこうと思いました。
【フォーラム2014】