講師情報へのリンクライブラリへのリンク福岡県内男女共同参画センター情報へのリンク地域団体検索サイト 地域のすばるへのリンクあすばる相談ホットライン電話番号0925841266 相談室のページへのリンク

葉 梨花(ようりか)さん    (2012年10月取材)

【ロールモデル】
ロールモデルとは

株式会社グランドビジョン 事業プロデュース局 戦略室 PRプランナー         (取材時:イケア・ジャパン株式会社 IKEA福岡新宮 広報)

自分を枠にはめず、可能性を広げていきたい

 スウェーデン発祥のインテリアショップ「IKEA」。優れたデザインと機能性、低価格で人気を博し、世界40か国ほどに展開している。2012年4月に誕生した「IKEA福岡新宮」もオープン前から大きな話題を呼び、テレビや雑誌など様々なメディアをにぎわせてきた。会社の顔として、取材対応や情報発信を一手に引き受けているのが、広報の葉梨花さんだ。

留学を機に中国でキャリアをスタート

 ロングヘアーをキリリとまとめ、鮮やかなユニフォーム姿で現れた葉さん。ネームプレートを飾る日本・英国・中国の国旗は、3か国語話せることを意味する。
中国人の父と日本人の母のもとに生まれたが、祖父の代から日本に住んでおり、中国語に接する機会はなかった。高校まで福岡の女子校に通い、ファッションやインテリアを学ぶため、武蔵野美術大学へ。将来に向けて、語学を身につけたいと思い立った。「英語はすでに話せる人が多い。これからは中国だと盛んにいわれはじめた時期で、中国は私のルーツでもある」と1年間、北京へ留学を果たす。卒業後は人の紹介や縁がつながり、そのまま中国で6年ほど働いた。上海にあるホテルのマネジメント研修生にはじまり、アメリカ人が経営するクリニックでマーケティングや翻訳、デザインなどを担当。有名な国際経営コンサルタントが上海オフィスを立ち上げる際、秘書をしたこともある。さまざまな仕事を経験することで、自分の能力を高めていきたいという思いがあった。
 キャリアを積み上げる一方、政府プログラムで留学に来ていたザンビア人と結婚。中国で1男1女をもうけ、産後3か月で職場に復帰したというから、何ともパワフルだ。「お手伝いさんを雇い、子どもが小さいうちはシッターさんもお願いしました。中国ではそれが普通なんですよ」とさらりという。

千葉での1か月研修に子どもを同行

 2005年に福岡へ戻り、仕事をはじめた。外資系のビジネススタイルに慣れていた葉さんは、日本企業での仕事のやり方の違いに戸惑いながらも、不動産会社、ホテルの広報や営業、ウエディングプランナーなど、いくつかの仕事に就き、熱心に取り組んできた。次男の出産を期に、ホテル勤務は育児との両立が難しいと感じ、転職を考えるようになった。
 2011年の夏、葉さんに願ってもないチャンスが巡ってくる。「IKEA福岡新宮」が広報を募集していると知ったのだ。広報の仕事に面白さを感じ、またやりたいと思っていたため、「『私のためにきた!』と心が躍りましたね。上海にいたとき、新しいオフィスをIKEAの家具で作り上げたことがあり、IKEAの素晴らしさは実感していましたから」。見事に採用が決まり、11年9月に入社。千葉にある「IKEA船橋」で1か月の研修を受けるときは、小学生の子ども2人を実家に預け、3歳の次男は連れて行った。「覚えることが多くて大変でしたが、刺激的な毎日。子どもは社内の託児所に預け、親子で貴重な経験をさせてもらいました」と声を弾ませる。

どんな環境にあっても自分の感覚を信じる

 「IKEA福岡新宮」では400人を超えるスタッフのうち、約5%が外国人。役職に関係なく、下の名前やニックネームで呼び合い、パートタイマーにも正社員や上級職への道が拓かれている。4月のオープン前後は注目度が高く、取材が殺到した。これからはいかに話題づくりをするか、人気を定着させていくか、広報として腕の見せどころでもある。「この仕事は、私が今までやってきたことの集大成。これまで経験してきたことが活かせると思っています。やればやるだけ成果となり、評価される環境にやりがいを感じています」。
 葉さんのモットーは「自分を枠にはめない」こと。海外へ出たことで「常識って何?」と疑問を抱くようになった。「自分の知っている範囲が全てではなく、別のところに行けば、全く違う考え方もある。正解なんて、ないのかもしれません。だからこそ、自分がどう感じるかが大切。自分らしく楽しくいられる環境でこそ、人は真の力を発揮できると思うんです。何事もやってみないとわからないし、可能性を広げていきたいですね」。葉さんと話していると、「個」としての確かな強さを感じるとともに、こちらの心まで解き放たれるような気がする。これからの夢を問うと「海外で暮らしたい。子どもたちにも広い世界を見せてあげたいから」と即答。国境も人種も常識の壁さえも軽やかに飛び越えて、葉さんのチャレンジはまだまだ続く。

                                                                                                      (2012年10月取材)

コラム

わたしの大切な時間『おいしい時間』

 「今、部屋の改造を計画しているんです」と楽しそうに話す葉さん。もともと空間演出を学んでいたこともあり、IKEAの店内を見ながら、自宅のインテリアについてあれこれ考えるのが好きだという。特にお気に入りはゼブラ柄で、風水を取り入れることも。まさに仕事と趣味を兼ねているようだ。

プロフィール

1976年に東京で生まれ、2歳のとき福岡へ。武蔵野美術大学短期大学部空間演出デザイン学科を卒業後、北京语言大学へ留学。上海のホテルマネージメントトレーニー、クリニック勤務、国際経営コンサルタントの事務所立ち上げ秘書などを経て、2005年に福岡へ戻る。いくつかの職場を経て、ホテルでウエディングプランナーや広報、営業を経験。2011年9月から2013年8月までイケア・ジャパン株式会社。2013年9月より株式会社グランドビジョン 事業プロデュース局 戦略室 PRプランナー。

 

 

 

 


 

 

 

 

キーワード

【や】 【働く・キャリアアップ】

お問い合わせフォーム
公式Facebook
メルマガ登録
ふくおかみらいねっと
あすばるのすまっぽん!