【ロールモデル】
ロールモデルとは
WEB工房ツインズネット 代表
田中さんは、双子と年子の3人の子どもをもつお母さん。3世帯同居、主婦として母として妻として、そして夫の仕事のパートナーとして毎日奮闘していた田中さんは、インターネットとの出会いをきっかけに大きく変化しました。インターネットを通じてSOHOという仕事の形態を知り、またメーリングリスト(※1)を通して、同じ様に自宅で家事や子育てに励む方々の活発な意見交換に触発された田中さんは「今の自分に出来ることは何か?」と考え、ホームページ制作を始めようと決心したのです。
趣味で作っていたホームページでしたが、ボランティアで受けたサイト制作が実績となり制作依頼が少しずつ口コミで広がっていきました。現在、田中さんは夫の仕事を離れて個人事業主として独立。SOHOのネットワークを活かしてWEBの企画から制作・運営まで請け負う仕事をしています。
インターネット人口は、日々増加しています。中小企業は、まだホームページなどでの情報発信が出遅れている気がするという田中さん。「これからも、企業様に対して、思いを伝えるツールとしてのホームページを、生活者としての感性を活かした視点で提案していきたい」と言います。
現在、ホームページ制作の傍ら、主婦を対象として、いろいろな働き方の提案・開拓、活動サポートもしています。あるきっかけで数人の主婦がテープ起こしの仕事をすることになったのですが、単価も安く、効率も悪い、田中さんはもっときちんとした組織を作って発注すれば、もっと良い仕事ができるのではないかと考えました。そこで、スキルアップのための勉強会を開き、小さいグループとして活動することを提言。今、その主婦グループは「D.Aワークス」というテープ起こしを中心としたSOHOを立ち上げ、徐々に活動を始めています。
田中さんは、「家庭の中で普通のお母さんをしている人の中にも、特殊な技術を持っている人がいます。そういうスキルを活かしていけるように、お母さんたちの背中を押し、バックアップしていきたい」と言います。また、「やらないだけで、やれないのではない。だからこそ、子育てをしながら、やりがいを持ってスルを発揮できる場面を提案していきたい。小さなブドウの一粒一粒も、一つの房につながって大きなブドウになるように、一人一人がつながりネットワークを作ると、大きなことが出来るようになります。」そこには、常にアンテナを張り、人と人、人と企業とのつながりを大切にする田中さんならではの思いがあります。
ホームページ制作のしくみを少しずつ開拓していった田中さんにとって、人と人とのつながりはとても大切なものです。ホームページ制作だけではなあく、様々な人とのつながりを大切にしたネットワーク作りを行ってきました。ホームページ自体も、人と人、企業と人をつなぐものだと、田中さんは考えています。
「特殊なスキルを持っていても、いざそのスキルを仕事として使うとなると、ひとりではどの様に仕事に繋げていけばいいのか分からないという人が多い。主婦を始め、そういう疑問や不安を持つ人に、様々な働き方を提案していきたい。将来的には、ホームページを切り口として、ライターが出来る人にはライターを、ネットショップ管理ができる人には管理を任せるなどして、主婦の一人一人がパーツを担当し、一つのネット運営をしていきたい」と今後の夢を語る田中さん。一人一人が責任をもって仕事を持つことで、人と人のつながりができ、やがてそれが大きなネットワークへつながっていくのだということを感じました。
※1・・・限定されたメンバー間でメールをやりとりするシステム。
(2007年3月取材)
ホームページ企画・デザイン・運営の経験をいかし、中小企業のサイト立ち上げ支援や運営支援を行っております。
在宅SOHOの主婦の方々のスキルに応じた企業様とのマッチングなどの支援もおこなっております。
今後は地域の産物や商品を紹介するサイトを皆で運営できればと思います。
福岡県出身。WEB工房ツインズネット代表。
セミナーに通いホームページ制作のスキルアップ。メールマガジン作成をボランティアで始める。夫の仕事を手伝う傍ら、ホームページ制作に取り組み、2004(平成16)年、WEB工房ツインズネットを本格的に運営。2005(平成17)年、くるめgenki市民放送局を立ち上げる。
キーワード
【た】 【起業】 【研究・専門職】