いよいよ開講した平成25年度のふくおか女性いきいき塾。開講初日とあって、塾生の皆さんは緊張した面持ちながらも期待に胸をふくらませて、講義に集中しようという姿勢が伺えました。
最初の講義は「男女共同参画」について、内閣府男女共同参画局長の佐村知子さんにお話しいただきました。佐村さんは、さまざまな最新データや資料をもとに、3つのテーマでお話を進められました。
1つめは「女性の活躍促進」について。国際比較のデータから、日本の女性は結婚や出産による退職率が高いこと、指導的地位に占める女性の割合が低いことを指摘。国際的にも日本女性の社会進出が注目されている現状について、ラガルドIMF専務理事の発言として「女性は日本の潜在力。働く女性を増やせば、日本経済がよくなる」という言葉などを紹介されました。同時に、安倍内閣における女性活躍促進に向けた新たな取り組みとして、「若者・女性活躍推進フォーラム」の開催や、役員・管理職への女性登用などを経済界へ要請したことについて話されました。
2つめのテーマは「男女共同参画とは」。国際婦人年(1975年)以降のわが国の動きや推進体制、法律や基本計画の概要について解説されました。また、世界経済フォーラムのジェンダー・ギャップ指数で、日本は135か国中101位(2012年)であり、その背景には女性の経済参画と政治参画の遅れがあると話されました。この遅れをどう取り戻すか、さらなる国の取り組みとして、政策・方針決定過程への女性の参画の拡大、女性に対する暴力の根絶に向けた取り組みなどについて、平成25年版男女共同参画白書も用いて説明いただきました。
さらに3つめは「これから」と題して、わが国における今後の取り組みや方向性について解説。男女共同参画に関して、若い世代や男性にももっと知ってもらい、働き方の見直しや男性の家事育児参画を進めたいなどと語られました。
そして最後は、佐村さんから塾生の皆さんにアドバイス。①無駄な仕事や経験はない、②選り好みせずに言われたことを受け入れてみよう、③チャンスと思ったら迷わずつかみ、そこから取捨選択すればいい、など、ご自身のこれまでの経験を振り返りながら、具体的な心構えや行動について助言をいただきました。スピード感ある講義に、塾生からは「法や制度の説明をそのもととなった統計と関連付けてお話されたので、非常にわかりやすかった」や「男女共同参画の実現に向けて様々な歴史と進化があることを知り、私たちがこれからその動きを加速させられるように是非動いていきたい」などの感想が聞かれました。
タイトル | 講義①「男女共同参画」 |
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開催日時 | 2013年7月6日(土) ~2013年7月6日(土) |