被災して3日間は救助隊や救援物資が届かないことを想定し、アウトドアの様々な技術や知識は災害時にも応用できることから、今回の講座は3日間生き抜くサバイバル技術を身につけることができる体験プログラムを実施した。また、会場を旧松末小学校とし、受講生に校内施設を案内して被災時の様子を説明した。大人だけではなく子どもも参加しており、「便利で快適」な暮らしの中にいる子どもにも、災害時の過酷な環境で生き抜く力が多少なりとも身についたのではないかと考えている。
プログラムでは
①テントたて
②サバイバル飯作り
③サバイバルグッズの作成・紹介
を行い、楽しみながらも災害の備えをしっかりと身につけることができるような内容となった。
プログラムの詳細は以下のとおり。
①テントたて・・・長期に渡る避難所生活や屋外で避難する場合に備え、テントの立て方を説明し実際に各班毎にテントたてを体験した。未経験者が多かったが簡単にテントをたてることができ、子ども連れの人やプライバシーが気になる人でも、周りを気にせずに避難生活を送ることができる。
②サバイバル飯作り・・・
空き缶を利用して鍋とコンロを作成し
、
燃料は牛乳紙パックを使って炊飯を行った。また、材料を入れたポリ袋を湯煎しカレー、卵焼き、ケーキを作り好評だった。ポリ袋に入れたものを湯煎で調理することで、飲めない水でも調理が可能。食器は新聞紙で作ったお皿にビニールをかけたものを使用することで、洗いものが減り水の節約ができる。
③サバイバルグッズ作成・・・各班で新聞紙で食器やスリッパ、ポリ袋で作った防寒着やポンチョ、簡易おむつを作成し作り方や用途などを披露した。
受講者の感想は以下のとおり。
・被災者の生の声を聴くことができ、当時の状況が分かった。
・色々なものが防災グッズに役立つと分かった。便利な世の中を見直すきかっけとなった。
・堅苦しい防災研修がキャンプを通して楽しく学ぶことができた。
・松末小学校で開催されたことで被災現場を目の当たりにし、災害の恐ろしさを学んだ。
・空き缶でご飯が炊けるとは驚きだった。
・体験を通して楽しく防災を考えることは必要だと思った。
・新聞紙やビニール袋が防災グッズに変身するとは驚きだった。