今年度のテーマ「 バトンをつなぐ未来を拓く ~地域共創社会へ~ 」に沿った企画で、12つの団体が、講演やシンポジウム、ワークショップなどを実施し、その内容を各団体の皆さんからご報告いただきました。
主催:男女共同参画ネットワーク春日
途上国では、女の子というだけで人身売買や奴隷のような対象となっています。命を落とすことにも繋がる過酷な現状を一人でも多くの人に知ってほしいと思い、この映画の上映を企画いたしました。「教育を受けられる」「自分の人生を自分で決めていける」この映画には、女の子の現実と希望が描かれています。恵まれた環境の日本・・・この映画から「自分らしく生きられる社会の大切さ」を少しでも感じてほしいと願います。
また、映画鑑賞前には会員、じょなさんクラブ、人権政策課の職員も加わり、春日市の男女共同参画推進ソング「男女(ひと)のちから」合唱を行い大好評でした。
主催:新日本婦人の会春日支部
初めに、福岡県社会保障推進協議会事務局次長の岡崎誠さんから、子どもの貧困の現状と、その原因として、母子家庭に低賃金の非正規就労が多いことや社会保障制度の在り方があることなどについて、豊富なデータを活用しお話いただきました。
続いて、元教員の下郡裕之さんから、教育現場で直面した貧困の実態や支援の状況について、最後に、シングルマザーとして3人の子どもを育てた経験を持つ北野清香さんの体験談をお聞きしました。
「子どもが夢や希望を語れる世の中であってほしい」という講師の方の言葉に感銘を受け、子どもの貧困の現状とその原因について知り、子どもたちへの支援や貧困の連鎖をなくすために、私たちにできることを考えるよい機会になりました。
主催:NPO法人 家庭子どもセンター
日本人の健康寿命は男女とも世界一。素晴らしいことです。でも、平均寿命から健康寿命を差し引くと、介護や支援の必要な期間が、女性10.65歳、男性9.09歳。これを少しでも短くするためには、運動や栄養に加え、性差医療の必要があることを学びました。
山口大学医学部附属病院女性診療外来の松田昌子医師からは、男女共通の病気であっても症状や発症頻度、進行に性差がある病気があることや特に女性は閉経後にリスクが高まる病気があること、男女の違いに基づいて疾患の診断、治療、予防を行っていく重要性をお聞きしました。
また、帝京大学看護学科の平田伸子さんに,
関連する県内データを紹介いただきました。
「こづかいゲーム」はカードを使った親子参加ワークショップ形式の体験型ゲームで、今年は親子42名の参加がありました。
子どもたちはカードの指示に従い自分で考えて欲しいものを買ったり、ボランティアやお手伝いで感謝されることなどをゲーム上で体験しました。そして、それに伴うお金のやり取りをこづかい帳に記入してこづかい帳の書き方を学びました。また、保護者は子どもの様子を見守ることで子どもの金銭感覚を知ることができ、金銭教育の大切さを実感していた様子でした。
ゲーム前には家庭における支出をテーマにして男女関係なくお金の管理をすることの大切さを伝えました。
主催:ままいる
バランスボールエクササイズは、産後の母親の身体におこりやすい腰痛や肩こりなど体の不調の改善、父親の普段の運動不足の解消と体幹部の筋力UPを促します。赤ちゃんと一緒に参加することで、夫婦で楽しく抱っこや寝かしつけを行う方法を学び、またお互いの身体のケアにも関心を持てる有意義な時間になりました。
前半1時間はバランスボールエクササイズ。後半1時間は夫婦で行うコミュニケーションワーク。
産後の早い時期に夫婦間の想いを共有し、絆を深めるワークを行うことで、子育ては夫婦の共同作業であることを実感していただくことができました。
主催:赤ちゃん集会!
竹下恵さんのマリンバの生演奏による楽しい曲目で構成されたコンサートで、大人も子ども一緒にリズムに乗り、心地よい空間が広がる中、0歳から60歳代までの幅広い年代の参加者に来ていただきました。
Logista(株)の長廣ご夫妻による講演会では子育てをする家庭や地域の問題提起で、会場皆さんが心を動かされました。さらに、徳安和美さんを加えたパネルディスカッションでは、会場の方々も積極的にマイクを持って、パネラーと共に子育て世代を取り巻く社会に対しての思いを共有することができました。
国立青少年教育研究センター副センター長の結城光夫さんを迎え、自然体験と子どもの心の関連性について講演をしていただきました。豊富な表データーをもとに、解りやすくお話してされ、自分の子育ての再チェックもできたと思います。福岡は自然も豊かで、人間形成の為にとても良い環境だと再確認しました。数多くの体験が人を育て、創り上げるものではあるが、日々の生活に追われ余裕がなく、それが足りないことを反省しました。
主催:ふくおか県「翼の会」8回生(メイプル会)
環境も年齢も違った女性たち20名が熱い思いで集まりました。その後の25年の活動の取り組みを報告。議員活動12年。児童養護施設勤務しながら大学へ。環境・育児問題を考え市議会議員に挑戦するものの志半ば。選挙の投票率向上の運動。職場(産休)の女性の支援。白蓮にまつわる人々の関り。平和を紡いで・・・等、冨安団長を初め会員の活動に刺激をうけ、励まし学習をしたことをあふれる思いで語った時間でした。
主催:審議会等委員の会「セミナーメイト」
男女共同参画社会をめざして、審議会・委員会へ女性の参画拡大をテーマに、毎回、県内の首長と男女共同参画に深く関わっておられる女性講師の方をお迎えし講演・シンポジウムなどを開催して16回となりました。
今回、那珂川町長の武末茂喜さんをお迎えしての講演は「那珂川町 男女共同参画のまちづくり」をテーマに住民と行政が対等な立場で連携しての取り組みや、住民の声を聞きながらの新設保育所整備など、女性が社会進出できるまちづくりを推進しているお話など伺いました。NPO法人福岡ジェンダー研究所理事の倉富史枝さんからは、「ジェンダーの視点で考える住民参画」についてお話いただき、多様な場で男女共同参画は生活の質を高める社会になることを、考える機会になったと思います。講演の合間の、那珂川町の座・しゃくなげのメンバーによる那珂川“にわか”で笑いの会場となりました。
長年、女性支援に取り組んでいるフェミニストカウンセラー周藤由美子さんに、性暴力被害の現状、性暴力裁判の実態、被害の心理的影響など、複層的・総体的な話をしていただきました。強姦神話や社会の無理解が被害者を心理的・社会的に孤立させ、回復を困難にしていることや、性暴力に関する法律が時代遅れで現状に即してないため、被害者を守らない判決が多く改善すべきだとの提起がありました。
性暴力という重いテーマにも関わらず参加者は最後まで熱心に聴講され、中には、もっと時間が欲しかったという感想もありました。性暴力被害についての理解と問題意識を持っていただけた有意義な講座となりました。
主催:総務省行政相談委員男女共同参画担当委員有志
基調講演として福岡ジェンダー研究所理事の高木里美さんに「DV被害者への適切な援助に向けて~二次被害を防ぐ~」と題してお話をしていただいた後、行政相談委員から事例報告「地方防災会議における女性参画の推進について」と「DV被害者の避難にあたっての問題について」の2件が報告され、会場との意見交換を行いました。
講演では微妙な問題について丁寧な話を聞き、男女共同参画の基本理念である男女の人権の尊重についてあらためて認識を深め、行政相談委員が果たすべき役割と市民の方が制度を活用していただくことの意義が共有されたと思います。
主催:ふくおか県「翼の会」
国際婦人年から40年、北京世界女性会議から20年という節目の今年、注目が高まってきたクオータ制について、お茶の水女子大学大学院准教授 申 琪榮(シン キヨン)さんを招き、講演会を開催しました。政治分野における女性の参画について世界の現状や特徴等ユーモアを交えた分りやすい講話には心に響く説得力があり、その後の質疑応答では、最近の政治に対する関心の深さを感じました。
【フォーラム2015】