【ロールモデル】
ロールモデルとは
株式会社ウンゴロウンゴロ 代表取締役社長
猿岩石をご存知だろうか？カバンひとつで世界をヒッチハイクしていく旅。彼らのような学生時代を過ごした城ノ石さんの夢は教育者になることだった。「熱血教師になれると確信していましたね。経験したことを子どもたちに伝えたいと思っていました」と言う。
社会勉強を兼ねスイミングスクールでアルバイトをしていたとき、カーテンで“ターザンごっご”をしている子どもを見かけ一緒に遊ぼうと駆け出した。しかし、ほかの先生から「子どもたちを止めて下さい！」との声。良く思い付いた、面白い遊びだとは思ったが、「止める」という選択肢はなかった。
「私が目指す“教師”は公務員という枠の中では無理なのではないか。こんな思いのまま教師にはなれない」と思い悩んだ城ノ石さんは、大学に行く意味を感じられなくなり退学。目標を失うと、どう生きていけば良いかさえ分からなくなってきた。
そんな時、世界中を旅した男性との会話を思い出した。「インドが一番良かったという彼に、『いいですね、男性は１人旅できて。女性では難しい』と言うと、『それは女性の言い訳だろう？』と返されたんです」。大学も辞めてしまったし、できるかできないか、女の言い訳かどうか、インドに行ってみようと決意した。
インドに渡った城ノ石さんは、マザー・テレサの施設「マザーハウス」にたどり着く。登録すれば誰でもボランティアとして滞在できたが、そこでの生活は衝撃的だった。「生きる意味を無くした私が必要とされる場所や人がいました」。それに加え、テレサの話が印象的だった。「修道所を始めた時、ケガの手当てをし、体を洗って、洋服を着替えさせても、すぐに亡くなってしまう。そこで活動するシスターたちが『私達の活動に意味があるのだろか？』とテレサに尋ねると、彼女は『10分、15分でも人間らしく死んでいくことに意味がある』と答えていました」と語る。
そんな話を聞いて「私はまだ20歳。生きる意味を無くした私だからこそ、やれる事があるのではないか」と考え、日本へ帰国。大学２年分の単位を移し、通信教育で心理学を学びながら働こうと考えていた時、エステティックサロンの募集広告をみつける。そこには「精神的カウンセリングをしていただくお仕事です」との記載。この仕事に出会ったことで城ノ石さんの人生は現在の方向に動き始める。
29歳の時に、「株式会社ウンゴロウンゴロ」を設立。美容の世界に活路を見い出した。「アフリカにウンゴロウンゴロというクレーターがあり、ここから人類が世界に広がったといわれています。“世の中に新しいものを広げられる会社に”との思いから名づけました」。起業してから13年目。現在働いているスタッフの中には、初期の会員や元取引業者の人も。「同じ思い、同じ方向に一緒に向かっているのが楽しいですね」と。
現在はナチュラルセラピーの講師として、インストラクターの養成も行っている。「美容は女性の心に影響しますけど、本当は美容じゃなくてもいいんです。“意欲を持ち、前進したい！”という気持ちがあれば、人生そのものがもっともっと楽しくなります。エステも同じで、外見だけを取り扱うのではなく、“きれいになって何をしたいか”が本当は大事。日常から離れた環境でリラックスし、気持ちを整理してフラットになることで、やっと前に向かえるようになるんです。そうなれば、同じ施術をしても効果は数倍になります」。
城ノ石さんは語る。「輝いて豊かに生きるお手伝いをすること。それがミッションです」。
（2011年2月取材）
城ノ石さんはコミュニティ活動にも積極的だ。『大人の部活』を主宰。経験に勝るものなし！ということで、トライアスロンに挑戦したり、お味噌汁作りや、セミナーを開催することも。自らがハッと気づくことを大事にしている。「一人ではできないことも、部活として、仲間と一緒なら体験できます！ましてや、それを意欲的な人たちとシェアできたらそれ自体が素晴らしい経験となります」。
熊本県出身。大学中退後世界を放浪。インドでマザーテレサと出会ったことで、人生が変わり始める。20代前半、どう生きていいか分からない時間をすごしたことから、「人が輝くこと豊かに生きること」にとても興味をもつ。1998(平成10)年、内面の輝きを応援することをミッションにした株式会社ウンゴロウンゴロを設立。現在九州に６店舗。エステティックサロン経営の傍ら、人生を謳歌したい人のコミュニティ『大人の部活』では部長を務め、女を磨くための部活動を楽しむ。
キーワード
【さ】 【働く・キャリアアップ】 【起業】
センター長の部屋
あすばる紹介
情報発信
あすばるのセミナー・イベント
あすばる情報誌
ライブラリ(図書・DVD)
ロールモデル（人材等情報）
各種統計・文献情報
アーカイブ
