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ふくおか女性いきいき塾(9/8開催分)

ふくおか女性いきいき塾の第5回目は、立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科教授の萩原なつ子さんを講師に迎え、田川市民会館で公開講座を開催しました。当日の朝、塾生たちはあすばるに集合して、貸切バスに萩原さんも同乗いただき、親睦を深めながら会場へ向かいました。田川市民会館では、まず田川地域の活性化に取り組んでいる3人の女性リーダーとして、添田木材有限会社取締役・筑豊地区女性林業研究グループ代表の荒木光子さんや、女性農業者・川崎町地域活性化協議会加工部会長の長野直子さん、有限会社井上薫商店社員であり筑豊こだわりの食べもの市主宰の糸瀬サハラさんから、田川郡内の自然や文化を利用した“女性たちの手による新しい試みとしての地域産業”などについてお話いただきました。その後、『以心田心川崎地域力活性化協議会加工部』の皆さんから、手作りの昼食が振る舞われ、地産地消による地域おこしを実際に体験。温かいおもてなしに感激しながら、にぎやかに交流しました。

 午後から、いよいよ公開講座がスタート。塾生に加えて多くの方々が参加され、ほぼ満員の会場は熱気に包まれました。まずは伊藤信勝田川市長の開会挨拶で、かつて炭鉱の町として栄えた田川では、男女が協力して炭鉱産業を支えたと話されました。
続いて「発信!地域げんき力 エネルギー源は私たち」と題し、萩原さんの講演が始まりました。明るく登壇された萩原さんは、自身の体験談を盛り込みながら、話を進められました。現在は社会的課題が多様化し、公共サービスに対するニーズも多様化したため、「自分たちでできることは自分たちでやる」という地域共助、地域協働の仕組みが必要だと指摘。その基本は男女共同参画であると強調されました。では、共助の社会とは何か。それは、みんなが「当事者」としての意識を持ち、行動することによって、人びとの絆、つながりを紡ぎ出し、新しい社会を創ること。そのためには、自分の力を地域に活かすという視点で、自分と地域が元気になるためにあるべき姿をイメージすること。すべての人に居場所と出場所(出番)をつくること。地域づくりの鍵は、ゆるやかなネットワーキングとノットワーキング。課題解決のために多様な人や組織がつながることが大事だと力を込められました。そして、仕事と社会活動を両立し、複数の顔を持つパラレル・キャリアの時代がきたと話されました。
また、「building back the better community」という言葉も紹介されました。持続可能な地域社会を創り、災害前よりさらによい社会を目指して復興しようという意味です。東日本大震災の被災地でも、意思決定の場に女性が少なかったために、様々な不都合があったとのこと。みんなが主体となり、地域づくりに取り組みましょうと話を締めくくられました。テンポのよい講義で、美声で替え歌も披露され、参加者は興味深く聞き入り、ときに笑いの渦が起こり、終始和やかで楽しい雰囲気でした。講義終了後、塾生たちは田川市石炭・歴史博物館を見学し、帰路につきました。塾生からは「異質なものが入ってきたときに排除するか、受け入れるか、それが組織や社会が変わるポイントになるんだと思いました。自ら何ができるかを考えていきたいです」などの感想が聞かれました。

    タイトル 公開講座 「発信! 地域げんき力 エネルギー源は私たち」
    開催日時 2013年9月8日(日)

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