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第5回あすばるキャリア塾  今村友香さん

 第5回は、全国的にもまだ少ない女性杜氏の今村友香さんをゲストに迎えて、「求められるもの、それは職人としての気質」をテーマにお話しいただきました。
 
 今村さんの実家は100年の伝統を持つ酒蔵「若波酒造」。そこで社長兼杜氏をされているお父様が体調を崩し、手伝いに戻ったことがきっかけで、酒造り魅了され、杜氏への道を歩むことになります。
しかし、娘だからとすぐに蔵に入ることは許されず、無給で蔵の手伝いをしたり、酒類総合研究所で勉強を重ねるなど5年間の下積み時代を過ごされました。
そんな中、何とか本気度を認めてもらおうと、これまで難しいとされてきた「苺」を使ったお酒の開発に乗り出します。苺は酸化が激しいため、お酒には適しておらず「苺にだけは手を出すな」と言われる程。失敗を繰り返すこと1年、ついに完成し、初年度に造った4000本はなんと4ヶ月で完売する人気商品となりました。

 実績が認められ、8代目杜氏になった今村さん。「以前より父から『やるなら杜氏を目指せ』と言われていました。始めはトップを目指せという意味だけだと思っていたけど、その裏には、女性ゆえのハンディを心配しての言葉だった。」と当時を振り返えられます。
酒造りは力仕事。500キロもの米を、5人で短時間で運ぶ作業があります。小柄な今村さんが運べる量は限られている中、他の蔵人さんはフォローしないといけない。そういった面では、ハンディを背負ってしまう。でも杜氏になれば、力仕事以外にも時間管理や温度管理など頭を使う仕事ができ、頭でフォローすることで対等な関係が築けるのだそうです。

 「マイナスが大きい方が、ストーリーになる。」と仰る通り、男社会と言われている酒造りの世界で働くこと、出来ないと言われていた苺のお酒を造ることなど、一見マイナスと思われることに果敢に取り組む姿勢に、参加者の皆さんは勇気をもらったようでした。

 また、お酒の弱い方へお酒の楽しみ方も教えていただきました。
日本酒は焼酎のように、水や氷で薄めることができないので、アルコールと同じ量の水を飲むと、胃の中で中和され、酔いにくくなります。また、火照りを和らげるには、手首をおしぼりやグラスでさりげなく冷やすといいそうです。

タイトル求められるもの。それは職人としての気質
開催日時 2012年9月28日(金)

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