あすばるセンター長コラム№.11　2024.06.01

こんにちは。５月は早くも30℃を超える日もあり暑かったですね。皆さまは、連休などの好天気にはお出かけになりましたか？私は、阿蘇山やくじゅう連山に登り、ミヤマキリシマ大群落に癒されてきました。

突然ですが、NHK連続テレビ小説『虎に翼』をご覧になられていますでしょうか？日本史上初めて法曹の世界に飛び込み、女性初の弁護士、のちに裁判官となり、困難な時代に立ち向かい、道なき道を切り開いた三淵嘉子さんの実話に基づくオリジナルストーリーです。私は毎日録画し欠かさず視聴し、「女は無能力者」（当時の民法では「婚姻状態にある女性は無能力者」とされていた）や、「女のくせに生意気だ」などに、主人公が「はて？」と疑問を発する姿に共感しどおしです。

５月最終週には、戦後公布された日本国憲法の第１４条「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない」に希望を見出し、決意する主人公が描かれました。

当時としては画期的な男女平等の規定が盛り込まれましたが、現在のジェンダー・ギャップ指数をみても、まだまだ平等には程遠く、その実現に向けた行動が必要です。

あすばるライブラリーには、三淵嘉子さんに関する図書やDVDもあり、お勧めですよ。

「福岡県ジェンダー平等フォーラム2024」の全体テーマが決定しました。

全体テーマは、「わたしが決める　たったひとつの未来」です。すべての人が生きがいを感じられる幸せな社会の実現のためには、すべてのことを自分で選択し、自分で決めていく必要があります。誰もがジェンダー平等の視点から自身のライフキャリアを見つめ、互いを尊重し、アクションを起こすきっかけにしたいという思いを込め、ジェンダー平等の機運を高めるフォーラムとなるよう全体テーマを決定しました。

『虎に翼』のお話に戻りますが、主人公の夫さんは、出征前に優しく語りかけました。「トラちゃん（主人公の呼び名）ができるのは、トラちゃんの好きに生きることです。また弁護士をしてもいい、別の仕事を始めてもいい、優未（娘）のいいお母さんでいてもいい。僕の大好きな、あの何かに無我夢中になってるときのトラちゃんの顔をして、何かを頑張ってくれること。いや、やっぱり頑張らなくてもいい。トラちゃんが後悔せず、心から人生をやり切ってくれること。それが僕の望みです。」と…（涙。私は「頑張らなくてもいい」の部分にもグッときました。皆さんは？）。

今回のフォーラムのテーマ「わたしが決める、たったひとつの未来」（自分で選択し、自分で決めていく…）に通じるものがありますね！

9月に開講する「地域のリーダーを目指す女性応援研修」の受講生募集を開始しました。幅広い視野を持って行動する女性リーダーとなるための知識やスキルを身に付けていただく実践的な研修で、９月～２月の全６回の日程で開催します。活動を始めたばかりの方にもおすすめの研修となっています。お申込み、ご推薦をお待ちしています。

わが家の「紫陽花」梅雨に咲く花が咲きました。今年は梅雨入りが少し遅いとの予想もありますが、まもなく梅雨ですね。皆さま体調に気をつけてお過ごしください。

令和６年６月

福岡県男女共同参画センター「あすばる」

センター長　野田　律子