9月から毎月1回の講座であったが、第6回成果発表の日を迎えた。受講生が6つの班に分かれて班ごとに発表内容を定め、毎回講師の指導助言を受けながら、課題についてグループワークを進めてきた。
成果発表は各班10分とし、内容に沿って様々な方法でなされた。また、各班の発表後、参加者全員にポストイットに一言コメントを記入してもらい、内容に質問等がある場合は班ごとに答えてもらうようにした。
【成果発表】…(発表順は、発表内容に合わせた順番とした)
<3班発表>…プロジェクター使用
「だれ一人とりのこさない避難訓練」女性の手による女性のための防災訓練
だれ一人とりのこさない会議 → みんなのとりくみへ → 避難訓練の計画づくり
↑ PDCAサイクルでの見直しをする ↓
見 直 し ← 参加者の気づきの把握 ← みんなで避難訓練
<1班発表>…役割ごとに発表
「我家の防災マニュアル」
・夫65歳、妻60歳、姑87歳、娘30歳 の家族が日常生活の中や災害時に家族としてどのよう
な役割をもつかを考える。
・家族内防災会議をもつ…役割分担、個人が準備するもの、災害時の待ち合わせ場所や避難場所等。
<2班発表>…役割ごとに発表
「もしもに備える世代別防災グッズ」
・避難するときは、年代別・家族環境に応じてリュックの中身は違ってくるため、女性の視点から特
徴的な中身を考え提案する。
・リュックの中身…1泊2日分。リュックを背負って走れる重さ→体重の1割くらい。
・お知らせカード(配慮して欲しいことが分かるもの)を身に付ける。
<5班発表>…プロジェクター使用
「防災士の現状とこれから」
・防災士制度は、阪神・淡路大震災を教訓に地域防災力の向上を目的として創設された。
・防災士は、「共助」「自助」において地域でリーダーシップを発揮し市民・企業・防災機関等と協働に携われる人材を作ることを目的としているが、防災士養成研修は北九州では開催されていない。
地域の防災力を高め住民の危機意識を高めるためにも、意思決定の場における女性参画を推進する意味でも、北九州市主催の防災士研修を提案したい。
<6班発表>…プロジェクター使用
「地域で女性が防災リーダーとして活動するために」
・災害時は女性視点での意見も組み込んでいく必要があるが、自治会単位や校区全体の防災対策の中心は自治会やまちづくり協議会の役員等、男性が中心となっている。地域の防災会議に入り声を出すには、女性に「手札」をもたせることが一つのきっかけになる。その提案として保健福祉局の研修で登録される健康づくり推進員のように、危機管理室や消防局等が連携して講座を開催し、終了した方を防災推進員(仮)として認定し、地域の市民センターに登録してはどうか。
<4班発表>…発表後、非常食試食(「じゃがりこでポテトサラダ」「アルファ米」)
「日常食を非常食に~もしもに備える~」
・避難所に行けば大丈夫!!という考えは違っている。
・非常時こそ日常食を食べることが大切。…好き嫌い・アレルギー対応・いつもの味で心のゆとり
・我が家の「いつもの味」を備蓄食材にする。…ローリングストック法で備蓄
・冷凍食は保冷剤代わりにもなる。…パッククッキング
【講 評】危機管理室危機管理課 防災連携担当係長 西 千鶴 氏
・6つの班の発表を聞き、それぞれの視点でよく考えてもらっていると感じた。
3班…PDCAサイクルで見直すことが素晴らしい。チェックシートとして地図を作ると良い。
1班…草の根で防災を考えることが良い。非常時だけでなく平時からでも役に立つ。(権利書等)
2班…帰宅困難者となる場合を考え、職場での準備も必要。お知らせカードに家族写真も入れる。
5班…肩書をもつことは、良いきっかけになる。
6班…自信をもつ力を身に付けることの大事さに気付かされた。小さな単位での仕組みづくりだ。
あいさつ 女性防災リーダー育成研修実行委員会 実行委員長 築別 悦子
福岡県男女共同参画センター「あすばる」 センター長 神﨑 智子
修了証書授与
6回講座のうち4回以上出席の受講生(受講生41名 内35名)に
「あすばる」センター長 神﨑智子氏より 代表者に修了証書が授与された。