最終講座では、今まで学んだ事を踏まえて実際に避難所作りをしてみました。 会場は実際に避難所となり得る町立の体育館。篠栗町消防団の幹部(男性)にも参加いただきました。
・受付、フロアグループ
まずは通路決めをし、区画整理をしました。二階の通路が洗濯物干し場によいと考えましたが、窓ガラスで丸見え・・・と悩んでいたら、一部“すりガラス”になっている箇所を発見。女性の洗濯干しスペースとしました。受付で情報開示してもらうことの難しさ、DV被害者への配慮の必要性などの意見が出ていました。
・トイレ、衛生グループ
トイレ後の汚物処理や臭いなどの事を考えて外への換気がある場所を選び設置しました。 見えないようにするためのパーテーションはもちろん、音への配慮も考え「音姫」効果でカシャカシャ音を出せるようビニール袋も置きました。 衛生を考え、汚物を入れる袋は何重にもするなどしています。 なお、中が見えない黒の袋が必要だとの意見が出ました。
・乳幼児、妊産婦グループ
ママが使いやすく、くつろげることをテーマにしました。体育館の中ではステージがおそらく援助物資置き場になるだろうと考え、物資を取りやすいステージ横の控え室を授乳、オムツ 替えスペースにしました。授乳だけでなくゆっくり座って話すこともできるよう、イスを多めに設置しました。キッズスペースは乳児スペースと幼児スペースを分けて作りました。
・高齢者、ベッドグループ
まずはダンボールベッドを組み立て、通路から見えにくくトイレに近い場所を選び設置しました。 ベッドとベッドの間にパーテーションを作り、カーテンを巻いて個室のようにしました。手すりとして使えるよう、体育館にあった椅子をベッドの横に置いたり、新たに段ボールでイスを作ったりしました。
修了証書を神﨑センター長から授与された塾生、実行委員は一人ひとり「これからやりたい事」を発表しました。 地域での防災活動や女性消防隊(実行委員の母体)と一緒に行う取り組み(避難所マニュアルづくり、防災食プロデュース)など、今後も積極的に何かやっていきたいという「リーダー的発想」を持っていました。
篠栗町の三浦町長からは、「行政がやれることは限られています。皆さんが地域に戻ってそれぞれの事として活動していただけると確信しました」とのお言葉をいただきました。
今回の元気塾を通して、防災のこと、防災以外で役立つ知識や技術も学んだように思います。私たち実行委員は、皆さんのこれからの活動に寄り添って行けたらと思います。