女性組織を立ち上げた、高見まちづくり協議会の取り組みについての講義があった。
高見まちづくり協議会の活性化を図るため、防災という切り口で活動を開始した。
平成28年に仙台スタディツアーに参加し、災害時における女性の視点での活動が重要であると学び平成29年「みんなde Bousai」事業に取り組んだ。その年の男女共同参画地域フォーラムでは、防災をテーマに実施した。地域では団体の長が企画することが多いが、視点を変え女性のみで企画、実施することにした。構成メンバーは、まちづくり協議会、社会福祉協議会、自治会、民生委員、健康づくり推進員、食生活改善推進員などの各団体より推薦を募り24名で構成された。3回の会議を重ね、9月に「防災と女性」をテーマにフォーラムを実施した。発表内容は防災についての事例発表や、避難所運営ゲームHUG等を行った。
その後の反省会において、この経験を生かそうと希望者を募り、組織化することを決め、平成31年に、まちづくり協議会の構成団体「高見フレンズ」を立ち上げた。主な活動として、定例会、研修への参加、地域行事の手伝い等を行っている。
今後の展開としては、現在の形を継続しつつ組織の拡大化を図ることである。災害時における活動の研修を引き続き行い、女性リーダーとして活躍できる人材の発掘、育成を行うことが大事である。
男女共同参画における防災についての北九州市の取り組みについてとグループワークに向けての講義があった。
同市の考え方の基本となるのは、男女共同参画基本計画であり、あらゆる分野の方針決定過程の女性参画拡大として、自治会や、まちづくり協議会での女性役員を増やすことなどが定められている。
「北九州市避難所運営マニュアル」では、要配慮者にも優しい避難所づくりを目指すことなど、避難所の安心安全な運営について指針をまとめており、秩序の保たれた自主的な運営ができるように、男女双方が参画した避難者による「避難所運営委員会」を設置することが定められている。なお、運営マニュアルを実践する訓練としてHUG(避難所運営ゲーム)があり、ゲームを通じて避難所運営を学ぶことができる。また、女性のための防災メモを作成しており、非常持出品・備蓄品のリストや避難所での生活注意点をまとめてある。
グループワークを進めるにあたり、家庭、職場、地域、避難所などの場面でどのようなリーダーになるかをイメージすることによって具体的な案がしぼられる。これまでの講義で学んだ被災者の体験などを参考にし、さらに自身の知識や経験を交えて考えることでより良い発表となる。
第5回のグループワークでは、次回の成果発表に向けて各班まとめの話し合いを行った。
・この講座で学んだことをどのような場で生かすか
・女性の視点で地域の防災にどのようにかかわるか
・発表に向け、具体的に役割分担を決めどのように進めるか話し合った。
・必要機材や発表資料の準備
などが話し合われた。
*各班が発表準備のために自主的に集まって事前打ち合わせを行っている。また1月27日に臨時実行委員会を行い発表の準備することになる等、第6回の成果発表に向けて大変盛り上がっている。